素人が苦戦する、電気設備容量の「KVA」と「KW」の違いについての解説!
素人が苦戦する、電気設備容量のギモンについて触れていきたいと思います。
ネット上で挙げられていた、次のとおりの声が寄せられました。
「電気設備容量でKVAとKWの違いについて、素人で困っています。
飲食店をオープンするためなのですが、テナントの電気設備容量が11.6kVA(電灯が75A,上限は15kw)までとなっています。
業者に頼み、使用器具の容量を出してもらったら10.0kVA(10061w)という結果になりました。
それに2800wの器具を追加して取り付けたいのですが、全部含めると11.7以上のkVAになってしまうので、
容量過多で使用不可となってしまいました。
ただ、上限が15KWまでなので、それを考えると行けるのでは?と思っています。
自分なりに調べてみたところ、kWAは力率があるのでkVA=KWではないですよね。
なので、kVAの容量を超えると、ブレーカーが落ちるのか、それともKWの容量が超えてブレーカーが落ちるのか、どちらなのでしょうか?
私が使用器具のkVAを調べて、kVAがわからないのはkVA=KWとして数値を出し、
ただ単にkVAを足して数値を出すと余裕でkVAの数を越えてしまいます。
使用している器具には、220W、0.63kVAとkVAの高い数値がわかります。
業者が提示してきた数値のkWAは超えてはいません。
しかし、今まで業者が出してきた数値を鑑みると、kVA=KWとして計算され扱われているようで。
そのように考えると、kVAの計算は私がしたほうが正しいのではないか?とも考えます。
WかkVAのどちらを優先させたらいいのでしょうか。
アドバイスお願いします。」
という、素人にとっては難しいギモン点になっています。
このギモン点のアドバイスについて書いていきたいと思います。
「kVAの意味はkは1000をあらわす補助単位です。VAは、ボルトアンペア。電圧×電流です。
質問例の通りで、220W、0.63kVAとあれば消費電力(実際に動く電力・有効電力)と、
力率を考慮したVA表示を次のように考えてみるといいでしょう。
力率とは、実行電力に対する皮相電力の割合です。先ほどの例から考えると、仮に電力を100Vとすると、
実際に流れる電流は630÷100=6.3Aも流れます。
この場合の力率は220÷630=0.35という数字が出てきます。
実際には220Wの仕事しかしないのに、電流としては630Wと同じだけ働くことになります。
kVA表示で、統一されている容量がわかっているのであれば、その合計で計算するのが一番かと考えられます。
もしW表示で機器リストが提示されたときは、その機器によって異なります。
たとえば、ヒーター類は力率が100%ですから、W=kVAです。
モーター類であれば、基本的に力率が75%ほどで次のように計算できます。
kVA=W÷0.75
実際には同時使用がそれほど無いかと思われるので、この計算式で行けると思いますよ。」
という、わかりやすいアドバイスをしてくれました。
もし、電気設備容量でお困りの方がいらしたら、参考にしてみてはいかがでしょうか。